「習字」が向上心につながる理由

翼沙書道教室では、「習字」講座のさらなる充実を図るため、習字の目的や意義をより分かりやすく、身近なものに感じていただけるよう、様々な角度からその魅力について深掘りしております。本日は、前回に続き、「習字の魅力」について、その中でも注目すべき内容、習字が「向上心」に良い影響を与える、というお話をまとめてみました。お子さんやお孫さんに習字を習わせたい方はもちろん、字を書くことが好きな人、わたしも習ってみたい、そして、いつかわたしも習字を教えてみたい、そんなあなたに必見の内容です。

前回の記事はこちらをご参照ください。

(リンク→)人気の習い事「習字」の魅力とメリットとは

目次

  • 向上心とは何か。
  • 向上心を持つための方法。
  • 習字による向上心とは何か。
  • まとめ

向上心とは何か。

向上心とは、「現在の状態に満足せず、より優れた、高い目標に向かって努力する心」を言います。向上心がある・ない、どちらの状態を目指すべきか、どちらがより良い人生を送ることが出来るだろうか…。考えるまでもなく、向上心がある状態でしょう。しかしながら、実際は、「向上心が欲しい」、「向上心が足りない」という状態の方が多いのではないでしょうか。筆者は「向上心があって得られるもの」の前に、「向上心そのものを得るための努力」をしなければならない、と思うところなのですが、皆さまはいかがでしょうか。(現状維持バイアスがそうさせるのか、向上心を持つことは意外と難しいと思うところです)

向上心を持つための方法。

向上心を持つためには、

・興味を持つ
・実際に体験する
・挑戦する
・目標を立てる

などが挙げられます。

向上心を保つためには、

・素直さ
・謙虚さ
・勤勉さ

などを持つことが挙げられます。

ところで、向上心が行き過ぎると、生きづらさを感じたり、反動で虚しさを感じることがあります。”過ぎたるは及ばざるが如し”よろしく、過ぎるところまで努力してきた訳ではないけれど、及ぶ以前に、実際のところ、目に見えて結果が出ることは、稀です。何事も”中庸”が大切というところ。大人の場合は、いかに自分の向上心と向き合うか、についても人生のテーマになりますね。

習字による向上心とは何か。

さて、習字による向上心とは何か。まずは、バランスの良い向上心を持つために、習字が一役買うのではないか、という認識があることをお伝えいたします。それは、習字を学ぶ中で、日々、出来なかったことが出来るようになり、うまく出来た、きれいに書けた、など小さな成功体験が積み重なり、自己肯定感を得られることです。「失敗ばかりを繰り返し、自信喪失する」ことは大人であっても大きなダメージを受けるところです。特に、繊細な子どもならなおさらです。

習字は、嬉しいことに、正しく取り組めば、必ず、上達します。練習すればするほど、良くなります。持って生まれた才能よりも、努力が容易に勝るジャンルといえます。これは大人になってからも同様です。そこで、習字を習う意義に「字をきれいに書く」ことに加えて、練習を通して得られる小さな成功体験の積み重ねが、「学ぶ喜び」に繋がり、そこから徐々に高みを目指して「向上心」が芽生える、という流れになるようです。いずれにしても前向きな気持ちで物事に取り組むことが出来るようになれば、日常生活の様々な場面でポジティブな循環が生まれ、子どもの健やかな成長に役立つことでしょう。

まとめ

「習字」が、時代も世代も越え、常に人気の習い事である理由は、習字を学ぶ効用に明らかです。とはいえ、向上心も先ずは行動から。「習い事を始める」第一歩が大切です。「習字」に興味を持ち、実際に体験、挑戦し続けなければ、そこから得られる学びの喜びも、新しい目標も、向上心も生まれません。そして、学ぶ中で、改善点を素直に受け入れて、上達したと感じても謙虚に練習を続け、常に新しいテーマを見つけて高みを目指す勤勉さを無くさず向上心を保って、大人も子どももバランス良く健やかな心になることを願うばかりです。

さて、バランスの良い向上心を得るために、あなたも習字を始めてみませんか。「習字」講座にご興味を持たれたあなたは、こちら↓をクリックしてください。<無料資料請求>ご案内ページが開きます。現在、新規受講生募集キャンペーンにつき【期間限定】で優待受講ができます。この機会にぜひご参加くださいませ!

人気の習い事「習字」の魅力とメリットとは

昔から定番の習い事、「お習字」。子供の頃、習ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。近年、再び学校教育においても、その必要性が見直され、益々人気が高まっています。そこで、改めて「習字」の魅力、習うべきメリットをまとめてみました。お子さんやお孫さんに習字を習わせたい方はもちろん、字を書くことが好きな人、わたしも習ってみたい、そして、いつかわたしも習字を教えてみたい、そんなあなたに必見の内容です。

目次

  • 習字を学ぶ最大の理由は「きれいな字が書ける」ようになること!
  • きれいな字が書けると良いこと尽くめ?
  • きれいな字が書けると得られるメリットの詳細は?
  • 子供の頃よりも大人になってからの方が、評価が上がる?
  • まとめ

習字を学ぶ最大の理由は「きれいな字が書ける」ようになること!

習字を学ぶメリットはたくさん考えられますが、最大のメリットは、きれいな字が書けるようになることで間違いないでしょう。おそらく多くの人が習字を習う際、最も期待する部分だと思います。そこで、今回は、「きれいな字が書ける」と何が良いのか、なぜ「きれいな字を書きたい」のか、詳しく考えてみました。

きれいな字が書けると良いこと尽くめ?

きれいな字が書けるようになるメリットとは、

  • 人に伝わりやすい
  • 他人に配慮ができる
  • 丁寧な人柄が感じられる
  • 知性や品格が高く見られる
  • 真面目な人物と思われる
  • 信頼されやすい
  • 仕事ができる

などが挙げられます。あなたもきれいな字を書く人に対して、思い当たることがあるのではないでしょうか。

このように、「きれいな字が書ける」ことは、とにかく人に好印象を与えることができるようです。逆に、歪んで乱れた字や雑に書かれた字は、読みづらく、不快な気分になるという人もいらっしゃるほど、マイナスのイメージがあります。

きれいな字が書けると得られるメリットの詳細は?

字をきれいに書く人は、丁寧に書いているので、誤字脱字が少なく、間違いたくない大切な内容を正確に伝えることができます。例えば、わが国では、一千年ほども前から、重要な文書には、読み手の心象をよくするために、正確で美しく、読みやすい文字を書く専門の代筆家の存在があったそうです。現代でも、きれいな字で丁寧に書かれた、手紙や履歴書、また、簡単なメモなどでさえ、受け取る人への「思いやりの心」が感じられます。

また、字をきれいに書く人は、教養が高く、育ちが良いと見られる傾向があります。実際、「字をきれいに書く」ことと「学力が高い」ことは相関関係があるという研究発表もあり、きれいな字を書く子は学力も伸びやすいという説もあります。

「きれいな字が書けるようになる」ことは、想像以上にたくさんの良い効果、メリットが考えられます。そして、これらの「きれいな字を書く」ことは、練習によって身につくものなので、その人物が、物事を継続・達成できることの証明となり、そのことから、真面目・頭が良い人物とみなされ、信頼につながります。これらの印象から、字がきれい=仕事ができる人物という印象につながることも自然な流れですね。

子供の頃よりも大人になってからの方が、評価が上がる?

「きれいな字が書ける」ことは、子供の頃はもちろん、人生のさまざまな場面、大人になってからの社会生活においてもたくさんのメリットを感じられる、非常に役に立つスキルだと言えます。

習い事の「習字」が、常に、子供に習わせたい習い事の上位に挙げられることは、もしかすると、親御さん自身ももっときれいな字を書ければ良かった、と思う場面がいくつかあったのかも分かりません。なんでも素直に吸収できる子供のうちに、汚い字を矯正し、大人になってから恥ずかしくないようにしてあげたいという親心と、自身が大人になってからきれいな字を書くことのメリットを痛感しているのかも分かりませんね。

まとめ

習字の魅力とメリット、いかがだったでしょうか。
「書は人なり」という言葉があるように、字というのはその人の印象を左右する大切な要素になることは間違いありません。整ったきれいな字が書けるということは、それだけで素晴らしいスキルであり、一生の財産となります。

さて、当書道教室では、そんな、一生役立つ素晴らしいスキル、「きれいな字を書く」ことを効率よく学んでいただくために、「大人の習字」講座を開催しています。ご自身が、きれいな字を書くために習字を学び直すことも良し、お子さんやお孫さんと一緒に習字をし、教えたい、そして、将来、習字教室を開きたいという人まで、きっとお役に立てる講座内容です。ここまで「きれいな字を書く」ことに興味を持って、記事をお読みくださったあなたに、もっとお役に立てる内容満載です。

「大人の習字」講座にご興味を持たれたあなたは、こちら↓をクリックしてください。<無料資料請求>ご案内ページが開きます。現在、新規受講生募集キャンペーンにつき【期間限定】で優待受講ができます。この機会にぜひご参加くださいませ!

臨書のコツ。書の名筆古典も完璧ではない。

こんにちは。

書家の木村翼沙です。

当教室のお稽古では、書道史上で

絶対押さえておきたい最重要古典の臨書をします。

木村翼沙書道教室
木村翼沙書道教室(大阪福島区)

書道は臨書に始まり、臨書に終わると言っても良いほど、

臨書(絵画でいうところのデッサンや模写)が大切です。

ところが、その臨書、実は、3種類あります。

形臨(けいりん)

意臨(いりん)

背臨(はいりん)

の3種類。

それぞれ、

形臨は、古典の形を真似る。

意臨は、作者の特徴や意を汲んで臨書する。

背臨は、その古典を見ずに臨書する。

私たちが通常行っている臨書は、

主に「形臨」、つまり形を真似る臨書という訳です。

そして、この3つの臨書は段階的に行うものです。

もちろん、形臨が最も大切。

いきなり何も見ずに、

臨書って、あり得ませんものね。^^

さて、はじめに形臨。

形をマスターしてから次のステージ、意臨へと進みます。

そして、形や特徴をつかんで自分のものにしてからの

臨書、背臨。

さて、本日、なぜ臨書の説明をしているかと言いますと、

お稽古中、古典臨書している際に、

よく「なんでこんな書き方をしているのか?」とか

「どうしてもこの形にならない!」とか

悩む人が多いからです。

そして、そこで手が止まってしまうのです。

そこで、前に進めなくなるのです。

なぜって、書けないんですから、

停滞するのは仕方がありません。

でも、それは、逆に、

それだけ、しっかり古典(お手本)を見て、

真剣に対峙している証拠です!

素晴らしいことです!

とは言いながら、やはり前に進みたいですよね。^^

そこで現れる概念、意臨!

正直に申しますと、

絶対的な形臨は、

あり得ません。

絶対に不可能です。

ちょっと考えてみましょう。

書いた本人でさえ、自分の書を臨書しても

全く同じにはなり得ませんよね!

機械ではないのですから。

ましてや、時代を経て、環境も何もかも違う現代の私たちが、

数百年前の書を全くそのままに書き写すことは不可能です。

半紙練習になっている時点で

書くサイズも違います。(通常拡大臨書になります。)

半紙の尺におさめようとする時点で、

その制約内に臨書を行っています。

そして、使っている筆も違う、紙も違う、墨も違う!

人も違う!!!

のですよ!

これで、形臨の限界を容易に納得していただけたことと

思います。

ここで一つ物申します。

よくある書道の昇級昇段の競書誌ですが、

現存される先生がお手本を書いていますよね。

あれ、危険です。

だって、その先生が絶対的に完璧で突っ込みどころの

一つもない字を書いている訳がないじゃないですか!

再現不可能を再現させようとしているのです。

危険危険。(笑)

私たちは、自分の字さえ、完璧に再現できないのです。

でも、古典はこの先、変わることはありません。

何百年の時を経て、様々に淘汰されて、今に至るのです。

その古典を数十年そこら生きている我々が書き表し、

それを真似ろ、というのはあまりにもあまりの話です。(笑)

脱線しました。

さて、意臨の話です。

形を完璧に再現できない臨書をどうすれば良いのか。

形を真似る学習が書道の学習なのですから、

それが出来ないなんて、私たちは、途方に暮れるところです。

では、どうすれば。。。?

例えば、臨書の際、

作者がどのような筆使いをしたかを

考えながら書くと良いです。

要するに、作者の特徴です。

作者の気分になって書いてみる、ということです。

これが意臨的臨書。

いつも申しますように、

書道では、筆使いをキメれば、形も決まる!

ということです。

ただし、意臨押ししすぎても良くないです。

作者の意を汲んだつもりの自我の強い書に落ちる危険があります。

結局、やっていることは、

とてもとてもシンプルなことです。

筆で文字を書くということなのですから!

それでも、筆使いを決めても、

古典との違和感を感じる時があります。

形も意もうまく再現できないのです。

そんな時、私はいつもこう思います。

例えば、王羲之を書いていて。

その時、ちょっといい風が吹いてきて、

王羲之が書いている手を止めて顔を上げた、

ちょうどその瞬間だ、と。

木村翼沙書道教室(大阪福島区)
木村翼沙書道教室(大阪福島区)

書道をしている私たちの中で、

古典の神格化が甚だしいと思いませんか。

古典から読み取れるのは、人間らしさだったりもします。

完璧では、ありません。

いずれも人の手によるものなのです。

書いている途中に名前を呼ばれたり、

虫が飛んできて、目の前でちょっと舞舞してみたり、

そこで、書いている手がふと止まったり。

それを後世の私たちが見た時に、

なんか違和感のある部分が出来たりする訳です、きっと。

そこを忠実に再現しようとするのは、ちょっとナンセンスです。

しかも、これらの名筆古典は必ずしも、

作品として書かれたものではないのです。

戯れに書いてみたり、酒を飲んで、

いい気分でちょっと詩を書いてみたり、

何かの下書きだったり。。。

それを完璧な完成形として見ないほうがいいですよ。

ちょっと気楽に方向だけ定めて、

筆を運んであげるのが良いですよ。

正しい臨書枠というか、範囲に収める。

でも、どこがその人間らしさか分からない。

どこまで再現したら良いのかわからない。

となりますね。(笑)

それは、ちょっとしたコツです。

そのコツは、

うーん、やはり習わないと分からないかな。。。

ひとまず、臨書のコツや筆使いのコツがわかる

体験講座に来てみてはいかがでしょうか。。。(笑)


*当方は、大阪で【大人のための書道教室】(阪神線福島駅徒歩1分/梅田側出口/2号線沿い向かい側)を主宰しております。書道に興味がある方へ、ぜひ、基本から丁寧に書法を学ぶ「永字八法」の体験講座にお越しください。新規受講生募集中です。(詳細はページ下をご確認ください)【オンライン通信講座も好評実施中】


【翼沙書道教室体験講座のご案内】