囲み系の文字(口・日など)より美しい筆文字を学ぶための合理的な配慮のお話。

こんにちは。

書家の木村翼沙です。

 

当教室には、書道コースと実用書筆耕コースが

あり、これらは書道の中でもジャンルが

全く違うと言えます。

 

そして、本日は、

木村翼沙書道教室 実用書・筆耕コースから、

美しい筆文字学、とってもためになる(?)

大切なお話を。

 

さて、あなたは、

囲み系の文字

(口・日・囗・目などなどいっぱいあります。)

の線の位置関係に悩んだこと、ございませんか?

 

どこを閉じる?

どこを開ける?

 

というやつです。

 

これはケースバイケースでもあり

技量や目的に応じて変わるところなのですが、

私の提唱している筆文字、

実用の書は、

「小さく書いて大きく見せる」

ことを最大善としていて、

次に、「統一感」を良しとしています。

 

そして、

その為の合理的な配慮があります。

 

まず、これがここでいうところの正解です。

 

木村翼沙書道教室実用書コース囲み系文字について

木村翼沙書道教室実用書コース囲み系文字について

 

そして問題提起となる囲み系の文字の課題です。

 

木村翼沙書道教室実用書課題

木村翼沙書道教室実用書課題

 

ところで、囲み系文字、

色々なバリエーションが考えられます。

 

囲み系文字のパターン

囲み系文字のパターン

 

まず、課題添削より、

左に空間があると隙間が多く、

また、少し急いで書かれた印象になり、

故に、丁寧さに欠けた印象になってしまうので、

非常にもったいない。

 

囲み系文字パターンその1

囲み系文字パターンその1

 

そして、全部閉じると重たくなります。

(逆に大きく見せる工夫が必要ない時、

大きな紙面に大きく書く時、

重厚なイメージを出したい時は良いかもしれません。)

 

囲み系文字パターンその2

囲み系文字パターンその2

 

逆に全部開けるとスカスカします。笑

こちらも線の始めが接していない時同様に、

丁寧さに欠ける印象で、

配慮が足りないように思います。

 

最後の仕上げ、囲みの最終画が開いていると、

何だか気が抜けた気分です。

 

囲み系文字パターンその3

囲み系文字パターンその3

 

 

あくまでも実用の書とは、

正式の書として、

自分以外、相手のためにある字なのです。

 

故にやっぱり、丁寧に書きたいところです。

 

では、先に示した正解に対して、

中の線が閉じてないのはどうでしょう。

 

囲み系文字パターンその4

囲み系文字パターンその4

 

下で閉じていれば、

そこまで違和感はないかもなー、

と思うのですが、ここから、

冒頭の合理的な配慮、

統一感の話に繋がります。

 

車の場合をみて下さい。

 

囲み系文字のパターン

囲み系文字のパターン

 

この場合、中の線が閉じていないのは、

不安定な印象になります。

大きい縦線のボリュームを受け止められてない感じかなー。

 

囲み系文字パターンその5

囲み系文字パターンその5

 

囲み系文字パターンその6

囲み系文字パターンその6

 

(ちなみにこの字は、筆ペンで書きました。m(__)m

筆ペンは私も緊急時に便利に使っていますが、

毛筆の70%の能力というところでしょうか。

美しい文字のためには、筆を知る必要があり、

その為には70%の能力の筆ペンではなく、

100%の毛筆で練習してくださいませね^^;;)

 

他の例での開閉は、

線分の面積が増えて、

重たく感じる、或いは稚拙に感じるので、

この場合相応しくないかな。

 

囲み系文字パターンその7

囲み系文字パターンその7

囲み系文字パターンその8

囲み系文字パターンその8

 

あ、因みに、前提として、

「のし袋のお車代」という課題についてです。

定型サイズの封筒がお題に対して与えられた紙面です。

この範囲内(書くスペース小さい系)であれば、

小さく書いて大きく見せる工夫が必要となるところ。

 

さらに、実用の書、

実は大きく書かれる場面、

ほとんどないのです。

 

一般的な実用書の場面、

葉書、封筒、便箋、名札、のし袋、芳名帳、目録、

とかとか、そんなに大きく書くこと、

ないです。

 

そういうことです(o^^o)

 

さて、いよいよ冒頭の正解を導き出した

プロセスからの結論なのですが、

「田」の場合に中の線を開けても良いのに、

「車」の場合、中の線は閉じるべき、

という、どっち?!な混乱が生じている訳です。

 

そこで、

そんな不要な混乱はなくしましょう。

 

ということからの、正解です。

 

囲み系の左上、頭は開けて、

中の線は頭を閉じる。

お尻は締めなので閉めたい!

 

木村翼沙書道教室実用書コース囲み系文字について

木村翼沙書道教室実用書コース囲み系文字について

*口(くち)や囗(くにがまえ)も頭を開けてお尻は閉じて下さい。

 

これが条件付のマイルールです。

(条件付マイルールとした理由もあります。

多分、納得頂けます。)

 

これにより、余計な混乱も防げて^ ^;;

字中の白場を確保出来て、

小さなスペースに明るさをキープできて、

囲み系の文字の統一感も出ます。

 

そして、条件付としたところですが、

私の書く実用書は基本的に

頭を開けるようにしています。

 

いや、徹底的に開けるようにしているのです。

 

実は、中国の楷書の大家である黄自元(1837–1918)の囲み系文字は、

中の線は左に接して右を開けています。

お尻は閉めていますが、頭を必ず閉じて書いています。

 

それはとても美しいです。

 

でも、これは起筆45度同士の

縦線と横線の接する加減がうまくいっている場合です。

 

頭の閉じ方

頭の閉じ方

 

初心者はこの加減がとても難しいのです。

そして、誰もが初めは初心者です。

 

故に、初めの指導として、

閉じない方法が優しさなのです^^笑

 

しかしまた、

頭閉じの楷書がうまく書けても、

それを全てに徹底させるべきです。

 

つまり、

文中に開いてる字、

閉じてる字が混ざっているのは

注意が足りません。

 

文字の美しさは統一感の中にも見いだせます。

 

故に、書き慣れてきて、

起筆45度同士で線を絶妙に閉じれるようになっても、

文中の囲み系全てをそのようにするべきです。

 

閉じるなら閉じる。

開けるなら開ける。

 

なのです。

 

という訳で、優しい開きを採用しましょう^ ^

 

ここで、恒例の脱線をひとつ。^^

 

時々耳にすることのある、

囲み系を閉じないとだらしない印象説は、

文字の目的に合っていません。

 

それは、硬筆の場合、

紙に書かれる線が均一となり、

筆のように上下の運動が存在しない硬筆の美として、

頭を閉じる、は言えるかも。

 

ですが、それを筆文字に持ち込まないでくださいませね^ ^

 

ちなみに楷書の美が完成されたとされる中国唐代の楷書、

名筆古典の囲み系も頭開きが主流なのです。

(でも、完全な統一ではありません。^^;)

 

目的に応じて適材適所、

理にかなった方法を見つけて下さい。

 

と、いう訳で本日の結論。

これです!

 

木村翼沙書道教室実用書コース囲み系文字について

木村翼沙書道教室実用書コース囲み系文字について

 

何のために書かれた文字なのか、

目的に合っているか、

合っていたとして

調和が取れているか。

 

そして、調和が取れていたとして、

合理的な方法で書かれているか。

 

つまり、その書を学ぶ人にとってベストな方法か。

 

色々試行錯誤しながら、

正解の範囲を狭めていった、

という訳なのです。

 

文字の造形に不安になったら、

一個一個、実際に書いて不安を潰していくんです。

 

当実用書筆耕コースのテキストは、

そうやって、ようやく出来たのです。^^//

 

故に、安心して筆文字、学んで下さいませ^ ^

 

あと、ちゃんとその人の”良い”クセも残していきたいので、

条件としての美しい筆文字を学び、

書く人によってそれぞれ違う、

そんな理想を模索中です(o^^o)

 

最後に、恒例の脱線をもうひとつ。^^

 

中国の書家張即之(1186-1266)の

楷書はヤバいです。

 

私の持ってる楷書の鉄板ルールの

ことごとく逆を行き、

そしてとてつもなく美しい。

 

独特の風韻があるのです。

唯一人の存在です。

 

しかしこの技術は共有出来ないので

実用書の世界で広まることはなかったようです。

マニアックでした(o^^o)

 

実用書筆耕コースは通信のみですが、

マニアックにご好評いただいております。^^

 

美しい筆文字習得、

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