言葉は意味だけではない。世界を知ったこと。殿下にお会いしたこと。バンクーバー展覧会ご報告(オープニングパフォーマンス編) 

こんにちは。

書家の木村翼沙です。

 

本日は、バンクーバーでのパフォーマンスのお話を。

それは、明らかにこれまでのパフォーマンスとは様子が異なりました。

 

なぜって?

まず、セキュリティーだらけなんですもの!^^;;

 

さておき、どんなイベントでパフォーマンスをするか、

事前に教えてもらってはいたのです。

しかし、考えないようにしていました。

 

ご存知の通り、私はナーバスなところがあって、(知る訳なし!^^;;)

いや、そのくせ責任感の塊でもあって、(自ら言う!^^;;)

これまでも課されたミッションは必ず遂行してきました。

はい、必ず。

それだけは、信じられる自分ってやつです!

 

さて、今回のミッションは、

展覧会のオープニングセレモニーで

パフォーマンスをすることです。

 

そのオープニングセレモニーでは、

1000人以上の関係者含むお客さんが

来られると言われていました。

 

大きな博物館なので、注目の展覧会のセレモニーでは、

たくさんの来場者が来られる、と聞いていましたが、

今回は、それだけでなく。。

 

何と!!

 

イスラム教のアーミン・アガ・カーン殿下が

ご出席されるということだったのです!!

 

 

という訳で、その大興奮のミッションを遂行すべく、

バンクーバーでの長い1日のお話を。

(長いですが、しばしのお付き合いを^^)

 

さて、その前に、早速先に脱線しておきます。^^;;

 

以前、私は、旅をしながら、

世界各都市の世界遺産・美術館・大学などで、

書のパフォーマンスや講義、ワークショップなどを

行ったことがあります。

 

その中の一つに、在シアトル領事館主催のJETプログラムにて、

アメリカ大陸のシアトルからワシントン州を横断する

キャラバン隊に参加させて頂いたことがあります。

 

毎日、5−8時間ほどかけて、

ロッキー山脈を遠目に、

アメリカ大陸の荒野を車で走り抜けるのです。

 

クレイジーな経験です。笑

 

(ちなみに私は、その時、モンタナやワシントン州の

3つの大学で書のデモンストレーションやレクチャーをしました。)

 

この超脱線の話が今回、どこに繋がるか、

というところですが、

 

その時、お世話になった在シアトル領事館の方が

オープニングセレモニーにお越しくださったのです!!

 

これは、嬉しい!!

 

 

こういう奇跡の再会は、感動します。

人生って素晴らしい!って思うのです。

 

というか、これまで、

こういう奇跡の連続で人生をフラフラと生きています。

 

きっと誰もがそういうことで、

人生は美しい!

ここに至る全てが繋がっている奇跡に感謝感激なのです。

 

 

さて、思い出話に後ろ髪引かれながら、話を戻しましょう。

(なぜって、山盛りだくさんの奇跡がありますから。。!)

 

今回のパフォーマンス。

何に一番気をつけたかって、

それはもう体調のことです!

 

2年も3年も膨大で綿密な準備を重ねて重ねて、

ようやく今から始まります!という

展覧会のオープニングなのです。

 

しかも殿下に見守られる中、

公式発表(?)2000人(!)のお客さんが来られている中!

 

ちょっと体調が。。。とかあり得ません。笑

 

ところで、その1週間前、私はスイスにいました。

そこでも、同じように、

2年がかりで計画準備を重ねていた

展覧会のオープニングパフォーマンスをして参りました。

 

いつだって、本当に一発真剣勝負なのです。

そもそも書の表現は瞬間なのです。

瞬間の判断の連続、後戻りできないライブなのです。

そして、その最たるがパフォーマンスなのです。

 

いつも、アスリートや舞台人のことを思います。

例えば、アスリートがオリンピックの為に人生をかけて、

例えば、4年後の試合を目指して準備をしてきて、

いざ、本番の、その瞬間に最高のパフォーマンスを発揮しなければならないという、

その状況を想像します。

 

私の状況とは比較にならぬことですが、

そのプレッシャーの何百分の一かは常にあります。

 

書のパフォーマンスは絶対に練習通りにはいきません。

少なくとも私のスタイルでは、不可能です。

 

その場で、音楽に合わせながら、

文字や筆や墨や紙など、

そこにあるとても少ない(故に尖った)要素の中で、

その組み合わせの反応・感触を受け止めながら、

確認しながら、瞬間瞬間を積み重ねるのです。

 

今回のパフォーマンスのお相手は

チェロ。

 

準備はバンクーバー到着の次の日、

本番の前日、一時間のリハーサル、

という、なかなかご機嫌な日程。^^;;

 

まず、英語に食らいつくのに必死な訳ですよ。

いや、もちろんパーフェクトな通訳をして頂いているのですが、

合わせる際のチェリストのニュアンスを

自分でも理解しておきたい感があって、

不要な労力を発揮!www

 

どういう音にするか、

どういう動きにするか、

打ち合わせ、確認して、

動画に撮ってホテルでずーっと確認。

という感じです。

 

まず、その日は寝られませんでした。

というか、バンクーバーについてから、

ほとんど寝られません。

 

多分時差です。

スイスからの時差と旅の疲れと

年齢的な体力の衰えです。笑

 

大概、スイスでも体力を使い果たした感が

ありましたし。

 

ちなみに普段、体力が取り柄の私に、

時差ぼけの感覚はほとんどありません。

 

時差ぼけ防止のコツは、

思い込みです。

飛行機に乗った瞬間から時計を現地時間にセットします。

 

しかし、チューリッヒからトロント、

トロントからバンクーバーというフライトスケジュールに

やられてしましました。

 

タイムスケジュールを見ていると、

トロントからバンクーバーが2時間で着くんですね。

 

で、実際は5時間かかったのです。

(時差どんだけ!^^;;)

 

2時間のつもりの5時間はなかなかの破壊力です。

タイミング的にも状況的にも。笑

 

ま、色々書いてみましたが、

結局、自分の身を自分に任せる以外に道がない、

ということでした。

 

これまでの蓄積なのです。

 

兵庫県立美術館ギャラリーでの書活動10周年記念展で得たもの。

大阪で毎年行うパフォーマンスで得たもの。

これまでの本展覧会シリーズ、オーストラリア、アルゼンチンで得たもの。

バルセロナのアジアフェスで得たもの。

フィレンツェで得たもの。

レウスで得たもの。

先のシアトル領事館のアメリカ大陸横断で得たもの。

それこそ、つい先ほど行ったばかりのスイスで得たもの。

 

これまでのパフォーマンスを思いついたままに羅列してみましたが、

確実に経験が蓄積されているようなのです。

 

正直、世界一周のあと、全てをやめた時もありました。

自分の中では、人知れず5年ものブランクがありました。

まるで納得いかない、何をしたら良いのか分からない、

何もする気になれない、そういう時期がありました。

 

今は何となく大丈夫な感じです。

そういうブランクは後に熟成期間だったと振り返ることができますし、

そもそも、もうあまりぶれることはありません。

(いや、まだまだ分かりませぬが。)

しかし、今の私は、自分のスタイルをマイペースに貫くことです。

 

これまでの経験・勘・現場の感覚は、

確実に私の血となり肉となっていたのです。

 

ただし、私がラッキーであることには間違いありません。

 

周りのサポートがハンパない。

応援してくださる方々に徹底的に恵まれています。

本当に感謝しかありません。

ありがとうございます。。。(涙)

 

体調管理を徹底して、

ひたすらシュミレーションを繰り返し、

とにかくどこにも行かずに、

体力を温存させた、

 

甲斐あって、

当日の体調は万全です。

眠いだけです。

(それを体調万全とは言わぬものかは。)

 

 

本番中は、無我夢中ですから、

何も考えていません。

 

ひたすら、パフォーマンスに係る諸々とのやり取りに必死です。

 

瞬間の積み重ねです。

前に起きた出来事を受け止めて次に繋げる、

それだけです。

 

さて、今回、打ち合わせで、

音楽家と私が最後に目指したフィニッシュが

最強に決まりました。

 

お互い、思わず笑みがこぼれるフィニッシュです!

 

そして、パフォーマンスが終わって、

ステージから初めて観客席を向きました。

 

そこには、見たことのない景色。

2000人という人の数!

 

そして、パフォーマンスを見守ってくださっていた

殿下と目が合ったのです。

 

そして、殿下が、頷き微笑みかけて下さったのです。

 

私自身は人種や宗教や身分や何やらの偏見を

微塵も考えたことはありません。

 

でも、殿下の笑顔を拝見した私は、

「このパフォーマンスは成功した」ということを

知るのです。

 

ここから先の語彙は持ち合わせていませんが、

とにかく、「ああ、うまくいったのだ」、

という100%、それ以上の安堵なのです。

 

この感覚は凄まじいものがありました。

 

世界を作るリーダー達が、

それぞれの国や宗教の都合や価値観で、

そこに従う人たちの未来を変えるのだ、

そういう事実を肌で感じたような、

そういう瞬間でした。

 

殿下の穏やかで優しい微笑み一つが、

その非コミュニティーである、

一介の外国人の心にさえ、こんなにも響くものなのか、と。

 

「TRACES OF WORDS」Art and Calligraphy of Asia、

私は素晴らしい経験をさせて頂きました。

 

他のアーティスト達の作品も素晴らしく、

作品そのもののパワーと共に、

作品背景、作家の置かれた状況を知ることが出来たことも

私にとって大きな意義がありました。

 

例えば、チベット人のアーティストNortseの

文化大革命で失われた書物をモチーフにしたインスタレーション作品。

 

中国政府の政策で国外への移動が禁止されているチベットの人は、

私のように展覧会のために海外へ行くことも許されないのです。

 

アフガニスタンのアーティストShamsia Hassaniの

グラフィティーは、爆撃で破壊された建物に描かれ、

それはもはや写真でしか見ることが出来ないのです。

 

女性が外に出て、爆撃の危険と共に表現をする、

私が言える何の言葉もありません。

 

私たちのアジアの言葉・文字は、

その意味を伝えるだけではなく、

それ以上のもっともっと強いもの、

一個ずつの人生、そして、

私たちが生きている時代、

そして、

はるかに続く歴史や思想、宗教や国やら、

とんでもなく大きなテーマなのです。

 

本展のキュレーター中村冬日博士に心からの敬意と感謝を。

 

TRACES OF WORDS: ART AND CALLIGRAPHY FROM ASIA 

MOA(Museum of Anthropology)

 

MoA-Traces of Words Opening

MoA-Traces of Words Opening

 

MoA-Traces of Words Opening

MoA-Traces of Words Opening

 

MoA-Traces of Words Opening photo by Ricardo Seah

MoA-Traces of Words Opening photo by Ricardo Seah

 

MoA-Traces of Words Opening

MoA-Traces of Words Opening photo by Scott Pownall

 

MoA-Traces of Words Opening

MoA-Traces of Words Opening

 

 

さて、そんなアジアの文字、

私のジャンルは日本の書道。

 

日本でも文字が特別な存在であることは、

我らが書道が証明しています。

 

あなたも、是非に!

 

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